栃窪研究室では、専門知識の習得だけではなく、以下の3点も目標としてゼミナールや卒業研究に
取り組んでもらいます。
問題解決能力の向上
仕事や研究を進めていくと、次々に新たな問題に直面します。その都度、どのような解決手段があるかを検討し、課題を1つ1つクリアにしていく必要があります。このため、学生には極力自分で問題を解決してもらいたいので必要最小限の助言しか与えないようにしています。その積み重ねが、技術者としての能力の向上だけではなく、やりがいや自信につながると考えます。
コミュニケーション能力の向上
企業での仕事は、複数人からなるプロジェクトとして取り組むことがほとんどです。プロジェクトを計画通りに進めていくためには、自分の考えを相手に正しく伝えることと、相手の伝えたいことを正しく理解することが重要です。ゼミナールの資料作成・発表・質疑や卒業研究での研究打合せを通じて、話す力・聞く力を鍛えてもらいます。
ITスキルの向上
就職すると希望する部署や自分の専門をフルに活かせる部署に配属されるとは限りません。また、数年で扱う業務が変わることもあります。そこで、どのような業務を担当しても対応できるような基礎となるITスキルを研究の過程でしっかりと身につけてもらいます。また、自分の実力を客観的に評価するために情報処理技術者試験などの資格試験も積極的にチャレンジしてもらいます。
堅苦しいことを書きましたが、楽しくが基本だと考えています。
学生がゼミナール、数理情報工学演習および卒業研究を
通じて、自然に上記の3点が達成できるように心掛けています。
情報理論や情報セキュリティに興味があり、充実した学生生活を送りたいと考えている
人は一度話を聞きに来て下さい!
ゼミナール
情報理論や情報セキュリティの文献の輪読を行ないます。担当者は事前に割り当てられた
箇所をまとめた発表資料を作成し、当日プロジェクタ等を用いて発表してもらいます。
前期、後期ともに1回以上発表してもらうことになりますが、前期と後期とで発表者に対する要求が異なります。人前で話すことが苦手な人も後半は堂々と人前で話せるようになります。
(就職活動のときの面接等で役に立ったと学生が言っていました!)
前期
参加者にポイントが伝わる資料作成やプレゼンテーション(資料作成やプレゼンテーションがメイン)
後期
割り当てられた範囲の深い理解と質問に対する的確な回答(ディスカッションがメイン)
数理情報工学演習
4人前後のグループで教員が提示した要求仕様に基づいたソフトウェアを1年
かけて作成してもらいます。教員は「致命的な欠陥の指摘(ダメだし)」と「進捗のフォロー」を行なうだけで、
外部設計、内部設計、コーディング、試験のほとんどの作業は学生が行ないます。他のメンバーが作成したモジュールとの
結合など大変な工程がたくさんありますが、プログラミングの能力は間違いなく向上します。
ちなみに、2006年度のメンバーは以下のようなソフトウェアを完成させました。
どのようなものを作ったのかの参考になると思いますので公開します。
Windows OSで動作しますが動作は保障しません。
ファイルのバックをとってから使ってみてください・・・
(就職活動のとき面接でこの演習の話をすると面接官の方に非常に受けがいいと
学生が言っていました!)
基本的には自分で卒業研究のテーマを決めてもらいます。
テーマが決まると、各メンバーが主体的に進める研究以外に以下の2つを行ないます。
卒業する頃には、自分でいろいろな課題をなんとかこなせる能力 and 自信がつく
はずです。
全員参加の研究打合せ
研究の進捗報告および課題に対するディスカッション(週1回)
グループごとの輪読
近いテーマのメンバーが参加する基礎となる教科書や関連論文の輪読(週1回)